酸素化の指標となるP/Fって有能な指標。解説します。

あの患者の酸素化良くなってきたね、抜管を検討しようか。

今朝のP/F良いね。

ちょっと待ってP/Fって何?

 

 

 

言葉の意味も理解できないなって方いませんか?

この記事を読むことでP/Fとは、そしてその指標、考え方が分かるようになります。

こんな人を対象にしています。

・ICU経験が少ない方

・看護師さんを始めとした医療者の方

・自分の家族が呼吸器疾患に罹患しており呼吸状態が悪いと調べている方

このような方はこの記事が参考になるかと思います。

P/Fって言葉について、この有能性について解説して行きたいと思います。

この記事の信憑性

・現役看護師。

・ICU集中治療の現場での経験があります。

・人工呼吸器管理にまつわる院内学習会を2018年まで10何回しています。

・人工呼吸器関連にまつわる本は医師が読む医療本を5冊ほど読み学習を深めています。

・集中ケア認定看護師、救急医、循環器医にこの記事の内容の整合性を聞きました。

この記事の信憑性はあるかと思います。

注意:あくまで個人の見解、意見になります。

酸素化の指標となるP/Fとは

P/F(ピー・エフ)とは結論から言って、酸素化の指標を見るのにめちゃくちゃ有能、有効な数字です。

P/Fは「ピー・エフ」と発声します。人によってはP/F ratio「ピー・エフ・レティオ」と発声する方もいますratioとは、日本語で「比率」のことを指しますのでP/Fの意味合いの差はありません。

P/Fは酸素化を見る指標

酸素化が悪い患者さんには、どのような対応をしますか?

一般的な解決としては「酸素を投与する」で正解です。

この酸素を投与するという条件の時に、P/Fは患者さんの酸素化の指標になります。

P/Fは血液ガスをみた時に使える、ツールと言えます。

P/FがPaO2やSpO2より優れているわけ

酸素化を評価するのによく用いられるのは血液ガスデータのPaO2や侵襲の少ないSpO2です。

それらよりも優れている点は、酸素濃度の要素が加味されているということです。

PaO2yaSpO2は酸素投与条件を添えて表現をしなければいけないのに対して、P/F比は単純んいその値のみで評価ができます。

 

例えば、PaO2(動脈の酸素化の数値)が100だとしましょう。この100という数字は良いのか、悪いのか、酸素投与条件が入っていないと評価ができません。

私たちが吸っている大気の酸素量は21%です。

大気酸素量の21パーセントで体の中に含まれる、すなわち動脈血酸素濃度PaO2が100である

のと

酸素投与10リットルでPaO2が100では

まるで意味合いが違います。

P/Fの式

P/Fは酸素化を評価するのに役立つツールであるとお伝えしました。

P/Fの式とは

P(血液ガスデータのPaO2:動脈血酸素)÷FiO2(酸素流量)=数字  です。

数字が表す評価

PF比はALI(急性肺障害)やARDSの診断でも使われています。

それらで評価をすると300以下で急性肺障害、200以下だと重症の呼吸不全であるARDSに分類できます。

 

健康な普段の人なら数字は400以上あります。

 

PaO2の基準値は80〜100   です。

大気に含まれる酸素は21パーセントですから

100÷0.21=476

です。

 

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