急性期の領域に携わっている看護師さんなら、めちゃくちゃ聞き覚えがある薬剤じゃないでしょうか。「エスラックス(ロクロニウム)」
挿管の時、毎度使うよね。
低体温療法の時にやったりするかな。
たまに、挿管患者の腹臥位にする時使うかな。
素晴らしい回答です。
それでは、エスラックスを使用している時の患者の腸蠕動はありますか?瞳孔はどうでしょう?
本記事を読むことでエスラックス(ロクロニウム)が何に作用しているのか、正しく理解することにつながるかと思います。
・看護師
・急性期領域に関して経験の浅い方
・周りに根拠をもった学習を深めた先輩がおらず、いびられているだけの不遇な方
・自己学習をすすめ、医療の現場で役割を果たしたい方
このような方にはとても有益な情報になるかと思います。
スポンサードリンク
Contents
エスラックス(ロクロニウム)は筋弛緩だけど、何筋肉に作用しているのか知っていますか?
エスラックスの作用は筋弛緩作用です。主な用途は挿管時、手術の時がほとんどです。
その用途は全身の筋肉を弛緩させることが目的です。
では、全身の筋肉とはいったい何をさすのか、詳しく解説していきます。
エスラックス(ロクロニウム)が作用しているのは骨格筋
エスラックス(ロクロニウム)の筋弛緩作用があるのは平滑筋に作用しています。
・体を動かすことに使われる、筋肉に作用しています。
・腹筋、胸筋、大腿筋、体を動かす筋肉が骨格筋です。
では、エスラックス(ロクロニウム)が筋肉に作用していることが分かりました。
では、腸の蠕動はエスラックスでなくなるのでしょうか?心臓の収縮は無くなるのでしょうか?
エスラックスが作用しているのは骨格筋
エスラックスが作用しているのは所謂「筋肉」に作用しているとお伝えしました。結論から言うと、腸の蠕動、心臓の動きはエスラックスを使うことでなくなりません。
エスラックスを知ったら次は骨格筋、平滑筋の違いを知ることでより深く学習が深められます。
骨格筋は運動神経支配であり、自分の意思で動かすことのできる筋肉です。
平滑筋は自律神経由来ですので、自分の意思で動かすことはできません。
エスラックスは骨格筋に作用する薬なので、自律神経で動いている腸蠕動、心臓の動きは無くなりません。
ちょっと前までベクロニウムがよく使われていた
同じ筋弛緩作用を持つベクロニウムはほんの少し前まで一般的によく使われていました。ベクロニウムからエスラックスに変わったのは、効果の作用が早く、薬抜けも良いためです。副作用の程度などについては研究報告がないため不明です。
時代の流れで作用が早く、効果が抜けやすいと言った理由で今の時代の筋弛緩薬の主流となっています。
ブログ村参加しています
コメントを残す